看取り 「お迎え」の報道 ― ある調査結果に思う ―

 

 先日の新聞で、人が亡くなる時、仏や神の姿、あるいは亡き親族や両親に出会う体験を感じる人が四割近くあるという調査結果がありました。いわゆる、昔から言うところの「お迎え」です。亡くなる時には、このようにして旅立つ、ということが科学的に立証されつつあるという私たち宗教界に身を置くものとしては、誠に興味深い記事でありました。

 

科学万能の世界観、宇宙観、人生観では何とも未知なる世界でありますが、こういう真実・事実があることも、私たちにとって、救いであると思えるのです。

 

 「死」のイメージは、どことなく暗くて、怖い、もの悲しい、「陰」の部分を感じる人が多いのではないかと思いますが、そうではなく、「陽」の部分も大いにあるのだということではないかと思います。

 

 人が亡くなる時、亡くなって行かれるベットサイドで私たちが、寄り添って差し上げるいわゆる「看取り」の場に関わっていく重要性を改めて感じています。

 

                      法輪寺 佐野泰典

 

 

 

 

 

    『緑蔭』について

 寺は、患者さんたちが闘病の途中でひと休みできる〝木蔭〟や、病と闘い続けるためのエネルギーを補給する〝オアシス〟の役割を果たすことができるのではないでしょうか。

僧侶が医療関係者でも家族でもない立場で話を聞き、疲れ切った心を休めてもらうことができる〝こころのオアシス〟。それが本会の『緑蔭』の活動です。もちろん、医療の最前線で生命と向き合い、神経をすり減らしている医師や看護師のオアシスにもなることでしょう。


(「歩歩清風」の該当ページをごらんください)

 

『臨床僧の会・サーラ』について

『臨床僧の会・サーラ』は、平成23年2月16日、京都市上京区の法輪禅寺に於いて、有志の僧侶8名と事務局が一堂に会し、発会しました。

代表
佐野 泰典

代表顧問(50音順)

臨済宗相国寺派
有馬 賴底管長
臨済宗妙心寺派
河野 太通管長
事務局
児玉 修

会名の「サーラ」について

サーラ(沙羅)は仏教三大聖樹のひとつです。釈尊涅槃のとき、周囲にあった四双八株の花がことごとく白変したと伝えられています。沙羅双樹は寂静平安な心の象徴でもあります。日本では一般にナツツバキをもって当てられていますが、ほんとうの沙羅樹は本ホームページのヘッダーに掲げるフタバガキ科の常緑高木です。  

臨床僧の会・サーラ
事務局

〒617-0824
京都府長岡京市天神2-28-14
TEL/FAX 075-954-1005